結論:身分証の写しと、番号の届出は目的が違う
3種類の提供方法を国税庁の表で数えると、対面・郵送・オンラインのすべてで、番号確認と身元確認が分かれていました。マイナンバーの黒塗りは、書類名だけで一律に決められるものではありません。
身分証明書としてカードの表面をコピーする場面と、法令に基づいて個人番号を提供する場面は別です。不要な番号を含めないことと、番号確認に必要な情報を残すことを混同しないための整理です。
画像黒塗り提出目的と隠す範囲を分けて考える登録なしで使えます開く
読み分け方:公式表の提供方法と、確認する内容を対応させる
番号確認は番号が正しいか、身元確認は提供者が本人かを確かめる区分です。2026年9月30日、国税庁「番号法令、国税庁告示における主な本人確認書類等」の提供方法を、n=3区分として手作業で集計しました。
| 提供方法 | 番号確認の欄 | 身元確認の欄 |
|---|---|---|
| 対面 | 原則の書類提示と例外を記載 | 原則の書類提示、例外、その他を記載 |
| 郵送 | 対面で提示する確認書類の写し | 対面で提示する確認書類の写し |
| オンライン | 特定個人情報ファイルや画像データ等 | 画像データ、ID・パスワード、電子署名等 |
3区分×2つの確認欄、計6欄を確認しました。これは公的表の構成の集計であり、6種類の書類をすべて提出するという意味ではありません。各欄に挙げられた方法にも条件があります。
この表は個人番号を提供する際の本人確認に関する案内です。会員登録などで単に身分証の写しを求められた場面へ、そのまま番号確認まで追加する根拠にはなりません。
一方、税の手続で番号の提供と確認が必要な場面まで「番号はいつも黒塗り」とまとめると、表が区別する目的を失います。提出先・手続・書類の用途が分かった上で、必要な情報の範囲が問題になります。
架空画像で、選んだ範囲と残る画素を確かめた
黒塗りツールは、選んだ範囲の画素を塗る処理です。 2026年10月1日、やっとくんの画像黒塗りの現行処理を、文字が「TEST NUMBER」「TEST CODE」だけの自作画像に実行しました。600×300画素の同じ画像を使い、文字の帯だけ・コード欄に見立てた四角だけ・両方のn=3条件を測っています。実在のカード、番号、QRコードではありません。
| 塗った範囲 | 保存後に不透明な黒だった画素 | 範囲外で元画像から変わった画素 |
|---|---|---|
| 文字の帯だけ | 8,000 | 0 |
| 四角だけ | 14,400 | 0 |
| 両方 | 22,400 | 0 |
WindowsのChromiumで長方形・黒・不透明度100%の処理を実行し、PNGを保存して別の画像読取処理で全画素を照合しました。選ばなかった範囲はそのまま残りました。 これは画像処理の小さな作例であり、隠すべき範囲や提出の適否を判断した結果ではありません。
一次資料:カードの表面と裏面は同じ扱いではない
個人情報保護委員会は、身分証明書の写しとして使う目的の表面コピーを説明しています。
「カードの表面をコピーすることは問題ありません。」
— 個人情報保護委員会、Q6-13 身分証明書の写しとしてのコピー https://www.ppc.go.jp/all_faq_index/faq5-q6-13/(2026-09-30 到達)
同じ回答の裏面についての説明は、次の条件から始まります。
「番号法で定められた場合以外では」
— 個人情報保護委員会、Q6-13、個人番号をコピーする場合の制限 https://www.ppc.go.jp/all_faq_index/faq5-q6-13/(2026-09-30 到達)
その場合、個人番号のコピーは収集・保管制限に違反する可能性があり、裏面の個人番号をコピーできないという説明です。表面コピーの説明を、裏面にも広げていません。
国税庁の番号提供に関する表では、郵送の欄は次のように記載されています。
「上掲対面により提示する確認書類の写しの提出」
— 国税庁、番号法令、国税庁告示における主な本人確認書類等、郵送の欄 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/mynumberinfo/honninkakunin/shorui.htm(2026-09-30 到達)
この説明は番号提供のための本人確認という文脈です。黒塗りの要否を、郵送かオンラインかだけで決める表ではありません。
混同しやすい点:黒い帯を置けば目的も安全性も決まるわけではない
隠す範囲を決めることと、画像の画素を塗りつぶすことは別です。
| 思い込み | 分けて考える点 |
|---|---|
| マイナンバーはどの手続でも黒塗り | 番号の提供が必要な手続と単なる身分証の写しは別 |
| 表面のコピーがよければ裏面もよい | 委員会の回答は表裏を分けている |
| コピー前に裏面が見えたら必ず収集になる | 意図せず見ただけの場合と記録・コピーは別 |
| 数字だけ隠せば裏面の情報は残らない | QRコードにも番号に関する注意がある |
| 画像ツールが提出範囲を判断する | ツールは制度や手続を判定しない |
委員会のQ6-12は、意図せず見ただけの場合と、書き取り・コピーを区別しています。また裏面QRコードの注意喚起も公開されています(いずれも2026-09-30 到達)。数字の見た目だけを塗れば十分、とする根拠にはなりません。
測っていないこと・ここから先は推論
実在のカード、個人番号、提出・受付結果は扱っていません。公的表のn=3は提供方法の集計で、各手続の受理率や黒塗りの適法性を測った数字ではありません。
会社や自治体ごとの提出要件、個別の番号提供義務は判定していません。画像の黒塗りの強度も、この表の集計とは別の検証です。
次の1手:提出範囲の確認と、画像処理を分ける
指定した画像の範囲を塗りつぶす入口は画像黒塗りです。手続に必要な情報の判断や、提出後の受理を確認する機能は含みません。