結論:画像の画素と、表示する向きの情報は別にある

3種類の向き情報を付けた自作JPEGでは、同じ画像でも表示設定を変えると、360×240pxと240×360pxに分かれました。写真の向きが変わる原因の一つに、ExifのOrientationを読むかどうかの差があります。

表示だけを回転することと、向きを反映して画像を保存し直すことは別です。今回は同じブラウザ内で設定を分け、既存の画像回転処理で保存した結果まで比較しました。

画像回転表示の向きと保存後の向きを比べる登録なしで使えます開く

同じ画素データと、向きの情報による表示の差を示す図

比べ方:同じ図に3種類の向き情報を付ける

元の絵は、360×240pxの白地に文字と赤・青の四角を描いた自作図です。JPEGの画像データを変えず、Orientationの値だけを1・6・8にしました。

2026年9月30日、Windows・Chromium 153でn=3ファイルを各3つの表示条件で比較しました。CSSのfrom-imageは向き情報を使う設定、noneは追加回転をしない設定です。別メーカーのアプリを比較した試験ではありません。

Orientation 元画像をfrom-imageで表示 同じ元画像をnoneで表示 回転ツールで保存後、noneで表示
1 360×240、元の向き 360×240、元の向き 360×240、元の向き
6 240×360、時計回り90度 360×240、元の向き 240×360、時計回り90度
8 240×360、反時計回り90度 360×240、元の向き 240×360、反時計回り90度

6と8の2枚で、元画像の表示設定による差が出ました。幅と高さだけでなく、文字の向き、赤と青の四角の位置も表示して照合しています。

回転ツールは、ブラウザが読み込んだ向きで画像を描き直します。今回は追加の回転を0度、反転なしにして保存しました。保存JPEGにはExif領域がなく、noneで開いても、処理前のfrom-imageと同じ向きになりました。

ここでの0度は「元ファイルの向きを無視する」という意味ではありません。すでにブラウザが向き情報を反映して読み込んだ画像に、追加回転をしない条件です。どの向きが内容として正しいかを自動判定した実験でもありません。

3ファイルの表示設定と再保存後の差をまとめた図

一次資料:表示の仕様でもメタデータと回転を分ける

W3CのCSS Images Module Level 3編集草案は、画像のメタデータに向きが含まれることを説明しています。草案であり、すべてのアプリの実装を保証する資料ではありません。

「metadata such as color space, resolution and orientation」

— W3C CSS Images Module Level 3、編集草案、2.1.2 Image Metadata https://drafts.csswg.org/css-images-3/#image-metadata(2026-09-30 到達)

色空間・解像度・向きなどのメタデータという意味です。画像の見え方を決める情報は、画素の色だけとは限りません。

「No additional rotation is applied」

— W3C CSS Images Module Level 3、5.1 image-orientationのnone https://drafts.csswg.org/css-images-3/#the-image-orientation(2026-09-30 到達)

noneでは追加の回転をしないという説明です。今回のnone列は、この表示条件を明示して測った値です。

「an orientation specified in its metadata, such as EXIF」

— W3C CSS Images Module Level 3、5.1 image-orientationのfrom-image https://drafts.csswg.org/css-images-3/#the-image-orientation(2026-09-30 到達)

from-imageの説明は、Exifなどのメタデータに指定された向きを扱っています。仕様の説明と、手元で見た9通りの表示結果を対応させた比較です。Exifの全8種類を網羅した検証ではありません。

混同しやすい点:向きが合わない原因を一つに決めない

向き情報の差は原因の一つで、あらゆる横向き画像の原因ではありません。

思い込み 区別する点
横向きなら必ずExifが原因 撮影時の向き、編集、表示設定などもある
画面で回したらファイルも変わる 表示だけの操作か、再保存かは別
向き情報を全部消せば正しい向きになる 画素側へ反映せず消す場合は表示が変わり得る
回転0度なら必ず元の画素配置になる 読み込み時に向き情報が反映される場合がある
同じ寸法なら同じ向き 時計回りと反時計回りは幅・高さが同じ

JPEGでの描き直しは再圧縮を伴います。今回、向きの一致は確認しましたが、無劣化保存を確認したものではありません。

測っていないこと・ここから先は推論

Excel(エクセル)・Word(ワード)・スマートフォンの写真アプリ・印刷結果は測っていません。別のアプリでも同じ設定が選べるという説明ではありません。

Orientationの2・3・4・5・7、HEIC、PNGの向き情報、編集履歴がある写真は未検証です。n=3は同一図の情報違いで、実写の正しい上下を判定した数字ではありません。

次の1手:プレビューと、保存後に開いた向きを比べる

向きを変えて保存する入口は画像回転です。追加の回転や反転を選べます。読み込み後の見え方と、保存後の画像を対応させて確認できます。

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