結論:文字と透明部分を残すならPNGから比べる
3形式で同じ試験図を書き出すと、JPEGが最小になるとは限りませんでした。単色の棒と文字を描いた図では、PNGが8,969バイト、JPEGが21,237バイト、WebPが4,258バイトでした。画像の内容と保存条件で容量は変わります。
PNGは文字の画素や透明部分を保ちたい場面、JPEGは写真の容量を調整したい場面で候補になります。JPGとJPEGは同じ画像形式を指す拡張子です。提出先に形式の指定があれば、その指定が先です。
画像形式変換同じ試験図をPNG・JPEG・WebPで比較する登録なしで使えます開く
比べ方:容量、透明部分、文字領域を別々に見る
形式の比較では、縦横のピクセル数をそろえます。今回は640×360pxの自作図2枚(n=2)を画像形式変換の実処理でPNG・JPEG・WebPへ出力しました。2026年9月30日、WindowsのChromium 153で、JPEGとWebPの品質指定は0.85。PNGにはこの品質指定が適用されません。
| 入力図 | PNG出力 | JPEG出力 | WebP出力 |
|---|---|---|---|
| 単色の棒と文字 | 8,969 B | 21,237 B | 4,258 B |
| 透明な余白のある図形 | 6,865 B | 5,930 B | 2,338 B |
元のPNGはそれぞれ3,772 B、2,136 Bでした。同じPNGでも書き出し方法が変われば容量は変わるため、PNG出力が元ファイルより増えたことを画質劣化とは判定できません。
棒と文字の図のうち、185×25pxの文字領域4,625画素を元画像と照合しました。RGB値が変わった画素はPNGが0、JPEGが933、WebPが945でした。差のある画素数は、読みやすさの順位ではありません。変化が小さい画素も1個と数えるためです。下図は同じ領域を4倍にした実測画像です。
透明図の左上1画素は、PNGで透明、JPEGで不透明な白でした。このツールは透明PNGをJPEGにすると白で埋める仕様です。白以外の背景に重ねる図では、この違いが見えます。
一次資料:圧縮方式と透明部分の扱い
PNGの仕様は、元のデータへ戻せる圧縮を前提にしています。W3Cは設計目標に次の文を置いています。
「Losslessness: filtering and compression should preserve all information.」
— W3C、PNG仕様第3版「1. Introduction」 https://www.w3.org/TR/png-3/(2026-09-30 到達)
通常のJPEGには透明度を持つチャンネルがありません。Mozillaの画像形式ガイドのJPEG欄にも、次の記載があります。
「JPEG does not support an alpha channel.」
— MDN、Image file type and format guide「JPEG」 https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Web/Media/Guides/Formats/Image_types(2026-09-30 到達)
WebPは圧縮と透過を両立できる形式ですが、受付側の対応も必要です。Googleの説明には、非可逆圧縮でも透過を扱うことが書かれています。
「lossy WebP also supports transparency」
— Google、An image format for the Web https://developers.google.com/speed/webp(2026-09-30 到達)
混同しやすい点:形式を変えても元の情報は増えない
拡張子と品質、容量と解像度は別の項目です。変換後の見た目だけでなく、実際に提出するファイルの条件を比較します。
| 思い込み | 今回の結果から区別できること |
|---|---|
| JPEGにすれば必ず軽い | 単色図では今回のPNG出力より大きかった |
| JPEGをPNGにすれば文字が元どおり | すでに失われた画素情報の復元ではない |
| 品質0.85なら形式が違っても同品質 | 保存方式ごとの指定であり、共通の画質点数ではない |
| 白く見えるPNGは白背景 | 透明部分の下に白が表示されている場合もある |
文字の一致を重視する書類画像では、元のPNGを残すことに意味があります。写真の保存先や印刷所がJPEGを指定している場合もあり、一つの形式を万能とする比較ではありません。
測っていないこと・ここから先は推論
写真、印刷物、スマートフォン全機種の画質は測っていません。今回の2図は単色や細い文字を意図的に含む試験用で、実際の写真の容量比を代表しません。色管理、印刷時のにじみ、OCR精度も未確認です。
文字領域の画素差は見た目の採点ではありません。JPEGとWebPのどちらが読みやすいかを被験者に評価してもらった結果ではなく、再保存で値が変わることを確かめた測定です。
次の1手:同じ画像を同じ大きさで比べる
元ファイルを残し、比較用の1枚を変換すると、容量と文字の変化を切り分けられます。画像形式変換で形式を選び、提出先が受け付ける出力を確認できます。