結論:長さだけでは容量が決まらない

1分・同じ解像度の自作動画でも、3条件の容量は約0.034〜14.607MBに分かれました。単色か動く模様か、画質設定が違うかで、保存する情報量が変わったためです。

動画の容量の目安は、長さと平均ビットレートを組み合わせて考えます。解像度だけで「1分ならこの容量」と固定できません。この記事は撮影機種別の平均表ではなく、概算式と条件をそろえた実験で、数字の読み方を示します。

動画圧縮短い動画で保存後の容量を比べる登録なしで使えます開く

時間と平均ビットレートから容量を概算する式の図

計算と実測:概算のMbpsと、保存後のMBを分ける

Mbpsは1秒当たりのデータ量、MBはファイルの量です。1バイトを8ビット、1MBを1,000,000バイト、1Mbpsを1,000,000ビット/秒として、映像と音声の平均ビットレートの合計から概算します。

容量の概算(MB)= 合計平均ビットレート(Mbps)× 秒数 ÷ 8

この式の値には、ファイルの管理情報などの容量を含めていません。たとえば合計2Mbpsで60秒なら約15MB、8Mbpsなら約60MBです。これは仮定した数値による計算で、スマートフォンで撮った1分の実測ではありません。

実測は2026年9月30日、Windows・Node.js 24.15.0で、サイト同梱のFFmpeg core 0.12.10を使い、n=3本の自作テスト映像を生成・保存しました。640×360px・30fps・60秒・無音・H.264/MP4・ultrafastを共通にし、絵柄とCRFを変えました。

自作映像の条件 CRF 保存したバイト数 10進MB
青一色が続く 23 34,159 0.034159
動くテスト模様 23 14,606,509 14.606509
同じ動くテスト模様 33 7,123,997 7.123997

CRFは品質を指定する設定で、Mbpsの値ではありません。今回の同じ動く模様では、23から33に変えるとファイルは約51.2%小さくなりました。画質を同じまま容量だけが減ったと示す試験ではありません。

3本ともChromium 153で長さ60秒・寸法640×360を読み直し、30秒位置のフレームを復号しました。青一色は特に圧縮しやすい比較用の映像で、日常の撮影動画を代表しません。実際の動画圧縮ツールの画面操作や通信速度を測った結果でもありません。

同じ1分でも絵柄とCRFで容量が異なる3本の比較図

一次資料:ビットレートと品質設定は同じ数字ではない

FFmpegはビットレートをbits/sで指定するものと説明しています。bits/sは1秒当たりのビット数という意味です。

「Set bitrate in bits/s.」

— FFmpeg、Codecs Documentation、Codec Options の b https://ffmpeg.org/ffmpeg-codecs.html(2026-09-30 到達)

一方、今回使ったlibx264のCRFは品質の指定です。日本語では「一定品質モードの品質を設定する」という説明に当たります。

「Set the quality for constant quality mode.」

— FFmpeg、Codecs Documentation、libx264 の crf https://ffmpeg.org/ffmpeg-codecs.html#libx264_002c-libx264rgb(2026-09-30 到達)

解像度と音声の量も、同じものではありません。YouTubeのアップロード用エンコード設定の案内には、次の説明があります。これはアップロード設定の文脈であり、全端末の撮影容量の平均値ではありません。

「音声の再生ビットレートと動画の解像度に関連性はありません。」

— YouTube ヘルプ、アップロードする動画におすすめのエンコード設定 https://support.google.com/youtube/answer/1722171?hl=ja(2026-09-30 到達)

映像が同じでも音声条件が違えば、合計の量を分けて見る必要があります。今回の実測は無音なので、音声を残す動画へ容量をそのまま当てはめてはいません。

混同しやすい点:「軽い」の条件をそろえる

比較の前に、長さ・映像・音声・保存設定をそろえると、何が変わったかを読み取りやすくなります。

比較の落とし穴 区別すること
1分なら同じ容量になる 平均ビットレートや絵柄が異なる
同じ解像度なら同じ画質・容量 圧縮方式や品質設定も別にある
CRFの23は23Mbps 品質指定と毎秒の量は別
映像だけの計算で十分 音声やファイルの管理情報もある
容量が減ったので同じ画質を保てた 文字や細部の確認は別に必要

MBとMiBの表示差にも注意が要ります。この記事の表は10進MBに統一しています。端末上の表示名だけを見て、別の単位で示された数値と同じ値だと扱ってはいません。

測っていないこと・ここから先は推論

スマートフォンの実写、4K、HDR、音声付き動画、通信・アップロード時間は未測定です。3本はすべて合成した映像で、特定の機種や利用者の平均容量ではありません。

フレームを復号できることは確認しましたが、全60秒の画質評価や主観評価、他の再生アプリでの互換性試験はしていません。容量削減率を、別の動画への保証として使うことはできません。

次の1手:元動画と圧縮後を同じ条件で比べる

手元の動画で容量を比較する入口は動画圧縮です。保存後の容量に加えて、残したい文字や音が読める・聞こえるかも別の確認項目です。

動画圧縮容量と見え方を同じ動画で比較登録なしで使えます開く