結論
e-TaxのPDF添付は、1ファイルの容量だけでなく、1送信で添付する合計容量を確認します。 公式案内ではPDFは最大14MBです。容量内でも、提出対象の書類、解像度、読める状態などの条件が別に残ります。
PDF圧縮容量と使用した解像度を分けて確認する登録なしで使えます開く
この記事の自作PDFは、圧縮で容量が減っても、200dpi相当以上という条件を満たしませんでした。 小さくできた例を、そのままe-Taxへ提出できる完成例として紹介するものではありません。
国税庁の送信容量FAQには、添付書類のイメージデータ(PDF形式)について次の記載があります。
https://www.e-tax.nta.go.jp/toiawase/qa/yokuaru05/15.htm(2026-10-01 到達)
XMLの20MBと、PDF添付の14MBを混ぜない
申告・申請データと、PDFの添付書類では、形式も容量の案内も異なります。 同FAQは申告・申請等のXMLを最大20MB、添付書類のPDFを最大14MBとしています。20MBをPDFにも使える上限として読むことはできません。
e-TaxソフトWEB版の添付書類の説明では、PDFについてさらに一次資料の節に引用したとおり記載されています。
https://dl.e-tax.nta.go.jp/web_help/imageData.htm(2026-10-01 到達)
各PDFが14MB以内でも、足し合わせて14MBを超える場合があります。 ファイル数は最大136ですが、136個それぞれに14MBの枠がある、という意味ではありません。
また、何でもPDF化すれば提出対象になるわけではありません。申告等そのものは原則として所定の形式を使い、一部の例外は公式一覧で区別されています。相続税についても、帳票名ごとに提出形式が異なります。
2026年7月版「相続税申告等のe-Tax提出方法一覧」の1ページ目では、第1表はXML、第1表の付表3はPDFと記載されています。同じ相続税関係でも一括してPDF扱いにはできないことが分かります。個別の提出要否は、本記事で判定していません。 https://www.e-tax.nta.go.jp/tetsuzuki/imagedata/shinkoku08_1.pdf(2026-10-01 到達)
自作2ファイルで、合計容量と圧縮後の解像度を測った
n=2の自作PDFを使い、容量の合計と画像の解像度を測りました。 2026年10月1日、Windows・Chromium 153で、当サイトの既存圧縮処理を実行しています。
元は表に似せた自作画像3ページです。それを3回並べた9ページのPDFを、比較用にA・Bの2ファイルとして用意しました。同じ内容を繰り返した模型で、別々の実書類2件ではありません。 実在の申告書やスキャンした個人情報は使っていません。
各ファイルの希望サイズを5,000,000バイトに設定しました。この数値は今回の測定条件で、e-Taxの公式上限ではありません。
| 自作ファイル | ページ数 | 圧縮前 | 圧縮後 |
|---|---|---|---|
| A | 9 | 8,273,625バイト | 1,881,750バイト |
| B | 9 | 8,273,625バイト | 1,881,750バイト |
| 2ファイル合計 | 18 | 16,547,250バイト | 3,763,500バイト |
各ファイルだけなら約8.27MBでも、合計は約16.55MBです。圧縮後は合計約3.76MBになりました。ここでの約MBは1,000,000バイト換算で示し、境界ぎりぎりの判定を試したものではありません。
別のPDF読取処理で、全ページの画像の画素数とページ寸法を確認しました。元画像は2480×3508画素、圧縮後は1240×1754画素でした。A4相当の紙面全体へ配置しているため、約300dpiから約150dpiに下がったと計算できます。各ファイルのページ数は9のまま、暗号化はありませんでした。
容量に加え、200dpi相当以上と読みやすさを確認する
容量内という結果だけで、PDF作成条件を満たしたとは言えません。 公式の留意事項には、次の条件があります。
https://www.e-tax.nta.go.jp/imagedata/imagedata1.htm(2026-10-01 到達)
同じ箇所では、グレースケール以上の階調、目視で内容を確認できること、パスワードを設定しないことも案内しています。今回の約150dpiの出力は、容量が減っても解像度条件を下回ります。 その出力をe-Tax用の成功例として使うことはできません。
| 分けて確認する点 | 今回の結果・残る確認 |
|---|---|
| 1ファイルと1送信の合計容量 | 測定した2ファイルの合計は減少 |
| 画像の解像度 | 圧縮後は約150dpiで条件を下回る |
| 階調と内容の読みやすさ | 実書類での適合は未判定 |
| パスワード | 自作入力・出力はいずれも暗号化なし |
| 提出対象と形式 | 架空データなので申告上の対象とはしない |
ファイルを分けることと、1送信の合計を減らすことも別です。同じ送信へ全部付ければ、分割しても合計容量の問題は残ります。公式案内には、申告等と同時に1回、その後のメッセージボックスから10回という方法の併用もありますが、今回その送信操作は行っていません。実際の手続きに対応する方法や提出期限の確認も残ります。
一次資料
本文で参照した一次資料の引用と出典をまとめます。
「送信容量:最大14MB」
出典:国税庁e-Tax「e-Taxの送信容量について教えてください。」、更新日2025年6月2日。
「1ファイル当たり最大14.0MB かつファイル合計で最大14.0MB」
出典:国税庁「添付書類(PDF等)について」、提出上の制約・PDFファイルの列。
「解像度は200dpi相当以上」
出典:国税庁e-Tax「添付書類のイメージデータによる提出について」、4③PDFファイルの作成。
測っていないこと・ここから先は推論
e-Taxへのログイン、アップロード、送信、受信通知、税務署での受理は測っていません。 作成した2ファイルは、容量と解像度の関係を確認するための模型です。相続税など個別の添付書類の提出要否や、原本保存の扱いも判定していません。
実機でのスキャン品質と、小さい文字の十分な可読性は未評価です。今回の画像圧縮率を、別のPDFでも得られる一般値とはしていません。
次の1手
提出対象の形式、1送信の合計容量、画像の解像度を別々に確認するのが入口です。容量を小さくした結果と、提出に必要な条件を満たした結果を混同せず、元のPDFと保存後のPDFを分けて見直せます。