結論
子ども・子育て支援金の独立した欄が見当たらないだけで、未徴収とは判断できません。 2026年度から医療保険料と合わせて徴収される支援金と、以前から事業主が負担している子ども・子育て拠出金は、別の制度です。
給与明細書支給と控除の配置を読む見本として比較する登録なしで使えます開く
こども家庭庁の事業主向け資料は、給与明細に支援金額の内訳を示すことについて、一次資料の節の引用のとおり説明しています。
一方で、同資料は内訳を記載する取組への協力も求めています。独立表示の法令義務と、表示への協力依頼を分けた説明です。支援金を負担しなくてよいという意味ではありません。
2026年度の支援金は対象月と保険を分ける
この記事の金額例は、在職中の被用者保険で労使折半する場合に限定します。こども家庭庁は2026年度の支援金率を0.23%とし、被用者保険について一次資料の節の引用のとおり説明しています。
月額の基礎は標準報酬月額で、今月の総支給額そのものに一律に掛ける説明ではありません。資料は2026年4月保険料から、5月の給与天引きという流れを案内しています。保険料の対象月と、明細に載る支給月は区別されます。
同じ支援金制度でも、国民健康保険は市町村、後期高齢者医療は広域連合の条例等で額が決まるため、この0.23%・折半の給与例をそのまま当てはめません。任意継続の負担額も今回の計算対象外です。賞与にも支援金がかかるという案内がありますが、以下では月額だけを扱います。
従来の子ども・子育て拠出金とは別の負担
「支援金」と「拠出金」は、一文字の違いで負担の仕組みが変わります。 日本年金機構の2026年度版保険料額表は、子ども・子育て拠出金について一次資料の節の引用のとおり記載しています。
| 比較点 | 支援金の今回の給与例 | 子ども・子育て拠出金 |
|---|---|---|
| 2026年度の率 | 0.23%を労使で折半 | 0.36%を事業主が全額負担 |
| 計算の基礎 | 医療保険の標準報酬月額 | 厚生年金の標準報酬月額等 |
| 本人の給与控除 | 本人負担分がある | 本人負担分ではない |
拠出金の資料は、厚生年金の被保険者を使用する事業主が負担するものと説明しています。0.36%を新しい支援金の本人負担率として使うことはできません。 また、会社負担額を参考表示する明細と、本人から控除する明細の欄も区別が必要です。
標準報酬月額3条件で本人分を検算した
公表式を使い、架空の標準報酬月額3条件を独立計算しました(n=3)。 2026-10-01、Pythonの分数計算で月額×0.0023を求め、その半分を本人分としました。
| 標準報酬月額 | 支援金の全額 | 本人分 | 事業主分 |
|---|---|---|---|
| 200,000円 | 460円 | 230円 | 230円 |
| 300,000円 | 690円 | 345円 | 345円 |
| 500,000円 | 1,150円 | 575円 | 575円 |
3条件とも円未満の端数が出ない設定です。0.23%は折半前の率で、本人分はその半分という差を確認した計算であり、実際の給与明細との一致率を測ったものではありません。
当サイトの既存給与明細見本には、支援金の同名専用欄がありません。古い見本の控除額を2026年度の正解例として転用せず、支給・控除・差引の位置を見る用途に限ります。見本の率や欄は変更していません。
一次資料
本文で参照した一次資料の引用と出典をまとめます。
「法令上の義務ではありません」
— こども家庭庁「事業主の皆様へ」、2ページの給与明細のQ&A https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/fb3dbb28-102a-4840-90a5-00ad2e0d117f/ae51fa59/20260324policies-kodomokosodateshienkinseido-14.pdf(2026-10-01 到達)
「基本的に支援金額の半分は企業が負担」
— こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」、被用者保険に加入している人の説明 https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkinseido(2026-10-01 到達)
「事業主が全額負担」
— 日本年金機構「厚生年金保険料額表(令和8年度版)」、子ども・子育て拠出金の注記 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/ryogaku/ryogakuhyo/20200825.files/R08ryougaku.pdf(2026-10-01 到達)
測っていないこと・ここから先は推論
実在の給与、標準報酬の決定、控除時期、免除、端数処理は検証していません。 賞与、国保、後期高齢者医療、任意継続の個別額も計算していません。今回の結果は公表式の算術であり、既存給与テンプレートの保険料計算試験ではありません。
次の1手
制度名、加入する保険、対象月、計算の基礎、本人負担分を分けることが読み取りの入口です。給与明細の見本は欄の配置を比較する補助で、2026年度の控除額を保証するものではありません。