結論
半日年休と時間単位年休は、同じ時間だけ休んだとしても同じ制度とは限りません。 時間単位年休には労使協定などの要件と年5日以内の枠があります。半日年休は、労働者の希望と使用者の同意などの下で扱う別の仕組みです。
有給付与日数計算付与される日数と取得単位を分ける登録なしで使えます開く
ここでは、1日分を何時間に換算するかを厚生労働省の規定例で読みます。実際の勤務先の規則や残時間を判定するものではありません。
公的な規定例3区分で時間を数えた
厚労省の就業規則例には、所定時間に応じた3区分があります。2026年10月1日、原文の「5時間超6時間以下」「6時間超7時間以下」「7時間超8時間以下」を抽出し、各区分で1日分が6・7・8時間となることを照合しました(n=3区分)。
そこへ、各区分に入る仮の所定時間を1件ずつ当てはめました。時間単位で取得できる日数を5日と定めた場合の計算例です。
| 仮の1日の所定時間 | 規定例での1日分 | 5日分の時間 | 先に5倍して最後に切り上げた別計算 |
|---|---|---|---|
| 5時間30分 | 6時間 | 30時間 | 28時間 |
| 6時間30分 | 7時間 | 35時間 | 33時間 |
| 7時間30分 | 8時間 | 40時間 | 38時間 |
先に1日分を時間単位へ切り上げてから、日数を掛ける結果です。元の所定時間を5倍し、合計だけ切り上げる別計算とは、3例とも2時間差が出ました。分単位の整数で計算し直しても、3結果は一致しました。
これは厚労省の就業規則の規定例を読んだ集計です(2026-10-01到達)。30・35・40時間が全員へ追加付与されるという意味ではありません。 元の年休の一部を時間単位で扱う仮定であり、実在の従業員3人の残数ではありません。
端数を切り上げる対象は1日分
厚労省の事業主向け案内も、1日分の時間を決める場面で切上げを説明しています。
一方、1回に取得する単位には別の説明があります。
所定時間に30分の端数があることと、30分単位で取得できることは別です。また、時間単位年休の日数は、前年度からの繰越分も含めて年5日以内とされています。毎年5日分を上乗せできるという説明ではありません。
半日年休と年5日の取得義務を混同しない
半日年休については、希望と同意の関係を別に読む必要があります。厚労省の事業者向けQAは、一次資料の節に引用した条件を示しています。
同じ説明は、日単位での取得を妨げない範囲で半日付与を認めています。「半休」という呼び名から、どの職場でも必ず4時間と決まるわけではありません。 実際の取扱いは就業規則等の確認が別に必要です。
さらに、時間単位で取得できる上限5日と、年5日の取得を確実にする義務は別です。年10日以上が付与される労働者の時季指定について、厚労省の解釈通知は、本人が半日取得を希望する場合の半日指定を0.5日として扱い、時間単位による時季指定は認めないと説明しています。解釈通知・第3問3(2026-10-01到達)。
時間数の合計が40になっただけで、取得義務を満たしたとは判定していません。 上の表の5日分は、時間単位の枠を換算した数字です。
一次資料
本文で参照した一次資料の引用と出典をまとめます。
「所定労働時間が1日7時間30分の場合は8時間となります。」
— 厚生労働省「年次有給休暇取得促進特設サイト」時間単位年休1日分の時間数 https://work-holiday.mhlw.go.jp/kyuuka-sokushin/jigyousya.html(2026-10-01 到達)
「1時間に満たない単位(例えば30分単位など)で与えることはできません。」
— 厚生労働省「年次有給休暇を時間単位でとるには」 https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/yukyu/q3.html(2026-10-01 到達)
「労働者が希望し、使用者が同意すれば」
— 厚生労働省「年次有給休暇を時間単位や半日単位でとらせる場合」 https://www.startup-roudou.mhlw.go.jp/qa/zigyonushi/yukyu/q3.html(2026-10-01 到達)
付与日数計算の出力と時間数を分けた
有給付与日数計算の3区分(n=3)の出力は、5・7・10日でした。 2026-10-01、入社日2026-04-01・基準日2026-10-01を共通にして、当サイトの計算関数へ週3日・週4日・週5日の区分を順に入力しました。週3日・週4日は比例付与の対象となり、出勤率等の要件を満たすという仮定です。
これは各区分で新たに付く日数の計算です。出力の5日を時間単位の上限と同じ意味で読んだり、半日の時間や本人の残時間をこの出力から決めたりはしていません。
測っていないこと・ここから先は推論
実際の労使協定、就業規則、年休残、取得履歴は測っていません。 従来の照合では、公的な規定例3区分と仮の時間換算を扱いました。日ごとに時間が変わるシフト、年度途中の所定時間変更、年休中の賃金、半日の具体的な区切り、残業代、取得義務の個別判定も対象外です。
次の1手
付与日数、半日・時間単位の取扱い、1日分の換算時間を分けると、同じ「5日」が何を指すかを読みやすくなります。有給休暇付与日数計算は日数表を照合する材料であり、時間単位の残数を自動管理する機能ではありません。