結論
シフトが減ったときは、すでに確定した勤務予定の変更か、次の予定を作る段階かを分けると整理できます。 確定前であっても、契約で約束した勤務日数・時間数とは別に考えられません。
シフト表確定前後の日付と時間を比較する登録なしで使えます開く
厚生労働省の2026年6月19日改正の留意事項は、基本的に、一旦確定したシフトの労働日・労働時間等を変えることについて、一次資料の節の引用のとおり記しています。
同資料は労働契約法8条を引き、確定後の変更では使用者と労働者双方の合意を説明しています。週の合計時間が同じでも、曜日が変わるなら、何も変わっていないことにはなりません。
希望・目安・最低限の約束を区別する
「週3日を希望」「週3日程度が目安」「週3日以上という合意」は、同じ表現ではありません。 労働者向けリーフレットは、あらかじめ合意することが考えられる内容として、最大や目安に加え、一次資料の節に引用した内容を挙げています。
本人の希望表だけでは、契約上どこまで約束されているかを確定できません。 契約の記載、確定シフト、変更の連絡は、それぞれ示す情報が違います。個々の文言の効力は、この比較だけで判断していません。
原本では、シフト作成時の意見聴取、確定した予定の通知期限・方法、変更の期限・手続も扱っています。まだ確定していない予定だから自由にゼロへできる、という説明ではありません。 また、今回の資料でいうシフト制は、労働日・時間が一定期間ごとの表で初めて決まる形態が対象です。
現行見本で3通りの変更を比べると日数だけでは差が見えない
2026-10-04に、現行Excel(エクセル)の記入例3人目を読み、n=3の変更条件をメモリ上のコピーで計算しました。 元の2026年10月は13日・65時間です。比較する週は10月6日(火)・7日(水)・9日(金)の17時〜22時で、各日とも休憩欄が空欄のため、算術では休憩0分として扱います。月別の配布ファイルは書き換えていません。
| 仮の変更 | 変更後の月出勤日数 | 変更後の月合計 | 元の65時間からの減少 |
|---|---|---|---|
| 10月9日(金)を取り消す | 12日 | 60時間 | 5時間 |
| 10月7日(水)を17時〜20時に短縮 | 13日 | 63時間 | 2時間 |
| 10月9日(金)の予定を10日(土)へ移す | 13日 | 65時間 | 0時間 |
同じ月13日でも、2時間短くなる条件がありました。 逆に、土曜へ移した条件では合計65時間のままですが、9日と10日の欄が変わっています。日別の予定と月合計を両方見ると、日数だけ・合計だけでは隠れる変更が分かります。
現行版は31日の日別表で、出勤・退勤・休憩の入力から月合計と出勤日数を式で出します。2026-10-01に週間7人版の3行目を使った週3日・15時間の比較は旧版の測定です。今回は現行の保存値で別計算し、Excelで変更後の式を再計算した検証にはしていません。
5時間・2時間という差は、支払うべき手当の時間数ではありません。 どの日が確定済みだったか、変更理由や合意の有無は、表の足し算では測れません。
時間が減ったことと、休業手当の判断は別
休業手当には、時間差以外の条件があります。 使用者向けリーフレットは、休業させた場合の条件として一次資料の節に引用した語を使っています。
この条件に該当する休業について、資料は労基法26条の平均賃金の60%以上を説明しています。別に、民法536条2項に基づく賃金全額の支払いの注記もあります。時給に減った時間と0.6を掛ければ個別の支払額が出る、という式ではありません。
今回の3条件は、会社都合か本人都合か、休業に当たるかを決めていません。シフト減少から、違法性や雇用保険の離職理由まで自動的に決まるとも扱いません。
一次資料
本文で参照した一次資料の引用と出典をまとめます。
「労働条件の変更に該当します」
— 厚生労働省「いわゆる『シフト制』により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項」4ページ、2026年6月19日改正 https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001713615.pdf(2026-10-01 到達)
「最低限の労働日数や時間数」
— 厚生労働省「『シフト制』で働くにあたって知っておきたい留意事項」1ページ、現行入口から取得 https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001749112.pdf(2026-10-01 到達)
「使用者の責に帰すべき事由」
— 厚生労働省「『シフト制』労働者の雇用管理を適切に行うための留意事項」使用者向けリーフレット3ページ、現行入口から取得 https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001749108.pdf(2026-10-01 到達)
測っていないこと・ここから先は推論
実際の合意、最低勤務日数の約束、休業理由、平均賃金、離職理由は確認していません。 実測は現行見本の架空の月予定を3通り変えた算術です。休憩の実態、時間帯の変更が生活へ与える影響、社会保険の資格判定、見本の自動計算機能も検証していません。
次の1手
元の確定予定と変更後の予定を並べると、減った日・短くなった時間・移った曜日が見えます。 シフト表はその差を整理する材料になり、契約や合意の内容とは別に残せます。