結論

欠勤がある月の算定基礎届は、支払基礎日数、支払った報酬、平均に含める月を分けて読みます。 平均の対象から外れる月があっても、その月の報酬がゼロだったことにはなりません。

遅刻・早退・欠勤届欠勤の日付と時間を記録する見本登録なしで使えます開く

日本年金機構の令和8年度の記入例では、5月の報酬124,000円を届書に記載しながら、平均は4月・6月の2か月で計算しています。この記事はその例を検算し、届書の月別欄と総計・平均欄の役割を整理します。個人の保険料や欠勤控除額を決める説明ではありません。

基礎日数31日10日31日の3か月と平均対象の2か月を整理した自作図

令和8年度の記入例3か月分を照合した

対象は1つの公的記入例にある4〜6月の3行(n=3か月)です。2026年10月1日、算定基礎届の記入・提出ガイドブックの印刷7ページ「ケース②」を原本から描画して読みました。

この例は、月給制・毎月20日締め・当月25日払いで、支払基礎日数が17日未満の月がある場合を示しています。5月の日数が10日となった理由や欠勤日数までは書かれていません。10日から欠勤の日数を逆算せず、原本が与えた条件として扱います。

支給月 支払基礎日数 通貨による額 現物による額 月別の合計 例の平均対象
4月 31日 267,000円 4,000円 271,000円 含む
5月 10日 123,000円 1,000円 124,000円 含まない
6月 31日 260,000円 4,000円 264,000円 含む

原本上段の賃金台帳の基本給・住宅手当・通勤手当・残業手当を足し、下段の届書の通貨欄と照合しました。昼食の額も現物欄と対応し、各月の「通貨+現物=合計」が3行とも一致しました。

台帳の3か月総計は659,000円ですが、届書の平均用の総計は271,000+264,000=535,000円です。差の124,000円は、平均対象外の5月の合計に一致します。535,000÷2=267,500円は原本の平均額とも一致し、別の計算方法でも確認できました。

さらに、対象2か月の通貨だけの平均263,500円に、現物の平均4,000円を足すと267,500円になります。通貨による額だけを使った計算と、報酬全体の平均は同じではないことも、この例で確認できます。

支払基礎日数と報酬額は同じ情報ではない

支払基礎日数は、出勤簿の出勤日数を全員にそのまま写す欄ではありません。 日本年金機構の入力例は、基礎日数を一次資料の節に引用した範囲で説明しています。

令和8年度ガイドの印刷4ページでは、月給・週給は原則として暦日数、時給・日給は有給休暇を含む実際の出勤日数と説明しています。ただし、欠勤日数分だけ給与が差し引かれる場合は、就業規則・給与規程等に基づく日数から欠勤日数を控除するという条件があります。一律に「その月の暦日数−欠勤」とは置けません。

定時決定の一般的な説明は、平均の対象月について一次資料の節に引用した条件を示します。

この17日を、短時間労働者等の別の取扱いへ一律に広げてはいません。 ガイドは対象者別のケースを分けています。今回の記入例の算術が一致したことから、実在する従業員の区分を判定することもできません。

3か月の総計と対象2か月の総計および平均額を区別する自作図

平均の対象外でも、その月の記録は消えない

総計に含める範囲が変われば、割る月数も対応させます。 日本年金機構の入力例では、平均額を一次資料の節の引用のとおり説明しています。

ケース②は、月別に3か月を表示することと、平均に使うのが2か月であることを両立させています。対象から外すことを「報酬ゼロに置換する」「台帳から削除する」と読むと、この関係が失われます。

また、計算した267,500円は、この例の報酬月額の平均です。保険料そのものや、標準報酬月額の等級を検算した値ではありません。欠勤したという事実だけで、すべてのケースが同じ月の選び方になるわけでもありません。

一次資料

本文で参照した一次資料の引用と出典をまとめます。

「報酬の支払対象となった日数」

— 日本年金機構「被保険者報酬月額算定基礎届・入力例」給与計算の基礎日数 https://www.nenkin.go.jp/denshibenri/denshishinsei/e-gov/rei_santeikisotodoke.html(2026-10-01 到達)

「いずれも支払基礎日数17日以上」

— 日本年金機構「定時決定(算定基礎届)」標準報酬月額の決定方法 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/hoshu/20121017.html(2026-10-01 到達)

「総計を該当月数で割った額」

— 日本年金機構「被保険者報酬月額算定基礎届・入力例」平均額 https://www.nenkin.go.jp/denshibenri/denshishinsei/e-gov/rei_santeikisotodoke.html(2026-10-01 到達)

測っていないこと・ここから先は推論

実際の勤務記録、給与規程、欠勤の理由・日数、個人の資格区分は確認していません。 途中入社、短時間就労・短時間労働、一時帰休、全月が対象外となる場合の個別計算も未測定です。標準報酬月額の等級、保険料、実際の届出や受理も検証していません。

次の1手

欠勤の日付、基礎日数の根拠、月別の報酬、平均対象の月を分けると、記入例のどの欄を見ているかが明確になります。欠勤届の見本は日付と時間の記録用で、算定基礎届や給与規程を置き換えるものではありません。

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