結論

法定の年次有給休暇は、原則として付与日から2年間の時効を前提に未使用分を翌年へ繰り越します。「今年20日付与された」と「今20日残っている」は違い、残日数は繰越分と取得分も含めて考えます。

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就業規則等で法定より長く請求できる期間を定めることもあります。この記事の「2年」は法定の原則で、会社のすべての特別休暇や上乗せ制度を含む一律の上限ではありません。

前年からの繰越と新しい付与を区別する図

付与日数を計算しても残日数は出ない

新しく付く日数と使える残りを分けるため、現行の付与日数計算を動かしました。入社日2020年4月1日、週5日区分、出勤率の条件を満たす想定で、基準日を変えました。

基準日 継続勤務期間 計算処理が返した付与日数
2024年10月1日 4年6か月 16日
2025年10月1日 5年6か月 18日
2026年10月1日 6年6か月 20日

2026年9月30日にn=3日付条件を実行し、付与表の16・18・20日と一致しました。ツールは取得済み日数や繰越残を受け取らないため、この20日を残日数とは読めません。出勤率も判定していません。

例えば、2026年10月の新規付与が20日で、前年分の未使用が5日残るという架空設定なら、付与直後の合計は25日。「最大40日」は、法定付与が年20日の段階で、前年の20日がまるごと残り、今年20日が加わる場合の合計です。勤続が短い人や比例付与の人まで40日になるわけではありません。

付与日ごとに繰越の期限を分ける図

一次資料: 公的案内で時効と取得順を確認

2年という期間と、どちらから使うかは別の説明になっています。

「消滅時効は2年のまま」

— 厚生労働省「確かめよう労働条件」年次有給休暇権の時効に関するQ&A https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/qa/roudousya/yukyu/q6.html(2026-09-30 到達)

賃金請求権の時効の改正を、有給休暇を取得する権利の期限へそのまま当てはめない説明です。

「付与日から起算して2年」

— 長野労働局「労働条件ハンドブック」2026年2月版、87ページ「繰越し」 https://jsite.mhlw.go.jp/nagano-roudoukyoku/content/contents/roudoujyouken_handbook202602-honbun.pdf(2026-09-30 到達)

原則の起点は付与日。年度が替わったという理由だけで、前年付与分がその日に一律に消えるわけではありません。一斉付与など会社の付与日が何日かも、記録を読む材料になります。

「就業規則等に定めた順位」

— 厚生労働省「スタートアップ労働条件」年次有給休暇の繰越しと付与順に関するQ&A https://www.startup-roudou.mhlw.go.jp/qa/zigyonushi/yukyu/q6.html(2026-09-30 到達)

案内は、繰越分と当年分の両方を請求できる場合の順位を説明します。定めがなければ繰越分から請求されると推定すべきとも示します。どの会社でも自動的に古い分から減ると断定はできません。

残日数の表示で落としやすいこと

総残数だけでは、いつ期限が来るか分かりません。

表示や思い込み 別に見る情報
付与20日 今回付与された数か、残数か
残り25日 前年分と当年分の内訳
年度末だから全部消える それぞれの付与日と請求できる期間
前年分が先に減るはず 就業規則等の順位と実際の管理記録
法定で40日が絶対上限 会社独自の上乗せや延長の有無

付与年ごとの残りが分かると、同じ25日でも期限の異なる日数が混ざることを見落としにくいです。

測っていないこと・ここから先は推論

実在の勤務先の残日数、取得順、時効の個別判断は検証していません。出勤率、会社独自の一斉付与、時間単位年休、休職や退職時の取扱いも測っていません。実測した3条件は付与表の計算であり、繰越管理の自動計算ではありません。

次の1手

読み分けの起点は、今回の付与・前年の繰越・取得済みを別に見ること。付与日数の計算は、そのうち新しく付く日数の目安として使えます。

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